対象製品とバージョン
Forguncy 8.x
現象
Forguncyでは循環参照(数式が入力されているセル自体を参照する)が使用可能となっており、この動作はExcelにおける[反復計算を行う]設定を有効にした際の動作と同様となっています。
Forguncy 6以前で循環参照を行っている場合、その数式内で参照されているセルの値を変更したときにのみ数式の再計算が行わていました。しかし、Excelでは循環参照を行っているセルは、同シート内のどのセルが変更された場合であっても再計算が行われるという仕様になっています。
Forguncy 8ではこのExcelの仕様と同じ動作となるように変更が行われました。これにより以下の具体例のような問題が発生する場合があります。
具体例
この例ではB6セルの数式は「=B2+B4+B6」となっており、自分自身であるB6セルを数式内に含んでいるため、循環参照です。
Forguncy 6ではこの数式が再計算されるのは、参照先であるB2やB4の値が変更された際のみとなっており、D2セルやD4セルに値を入力しても再計算は行われませんでした。
Forguncy 8ではD2セルやD4セルといったページ内のいずれのセルの値を変更しても、B6セルの循環参照の数式は再計算されます。
回避方法
Forguncy 6以前の動きと同様に、特定のセルの値変更時にのみ循環参照を使用した式の再計算を行いたい場合、セルの値として直接数式を設定せずに、値変更をトリガーとしたいセルのコマンドとして[セルプロパティの設定]を使用して計算した値を設定するようにします。
上記の具体例の場合、B1セルやB2セルのコマンドとして以下のようなコマンドを設定します。ただし、この方法の場合には循環参照のような反復計算は行われません。
文書種別
互換性情報